令和元年(第42回)隅田川花火大会 体験記1

2019年7月27日(土)、隅田川花火大会を初めて間近で観覧した。そこで体験したことを、不定期で何回かに分けて書きのこしておきたい。歩きながら感じたこと、考えたことがあり、昨日今日のうちに記憶が薄れる前に記述したいので、メモの体裁をとる。

17時40分、銀座線浅草駅に到着し、改札を抜け地上へ出た。階段の最後のところで白いシートでアーチが作られ、観客の移動が制限されていた。4番出口から出て、隅田川沿いに南のほうへ誘導された。右折、右折して引き返す。吾妻橋(あづまばし)の交差点はすでに警察官が交通規制を始めていた。

18時00分、江戸通りを北へ少し進んでから、川の方へ近づいた。老若男女、大人子ども、日本人アジア人欧米人中東人、さまざま。警察官が少なく、誘導スタッフ、地元ヘルプスタッフの配置が多い。通路に待機列ができていた。道の半分は通路で、もう半分はシートに座った観覧客。しばらくゆっくりと進み、東武伊勢崎線の高架下を通り過ぎ、言問橋(ことといばし)を過ぎたところで、再び一般道に出る。途中、板で囲われた約1.5メートル四方のスペースがあり、それはゴミ捨て場であった。

18時35分、言問橋交差点はかなり人々が入り乱れていた。案内図の看板を確認する。そこから北は野球場などがあり、有料観覧席になっているようだった。ここで、19時を過ぎると橋の通行規制が始まり、吾妻橋は東方向のみ、言問橋は西方向のみに通行制限となることを知った。江戸通りを南下し、吾妻橋に向かう。

花火の開始時刻は第1会場(北側、言問橋(ことといばし)の上流)が19時00分、第2会場(南側、駒形橋(こまがたばし)と厩橋(うまやばし)のあいだ)が19時30分であった。観客は江戸通りを北へ、つまり第1会場に向かっていて、流れができていた。歩行者天国となった江戸通りには屋台があり、流れと垂直に列ができていた。松屋浅草前の交差点へ戻り、吾妻橋へ向かおうとした。

18時56分、警察官の規制により吾妻橋方向へは向かえず、指示によると、迂回して待機列の最後尾に向かえとのことで、左折、左折して観音通りから雷門通りに出たが、吾妻橋から雷門通りへ続く道は、完全に観覧客で埋め尽くされ、待機列ができていた。そこに立っていた警察官の指示によると、観音通りをも引き返し、(おそらくつくばエクスプレスの浅草駅まで)大回りして最後尾につけとのことであった。

19時05分、江戸通りを北上し、第1会場方面へ向かう。建物の隙間から打ちあがった花火が見えた。人の数は多いものの、まだゆったりとしたペースで流れは進んでいた。

19時11分、言問橋交差点を通過。

19時16分、黄色の地に、赤色の文字で「立ち止まらないで」と書かれたブルーシートを見たが、頭一つ分だけ持ち上げた位置にあるだけだったので、近くの人にしか見えないようであった。警察官のアナウンスでも「今年は歩きながらの観覧になります」と言っていたので、歩行者の誘導に関して何かしらの試みがなされたと思われる。標示や誘導の他にも多くの改善すべき点が見られた。

19時30分、第1会場近傍で客の数がピークを打ったように感じた。同時に、流れは完全にとまった。人々は打ちあがる花火を眺め、スマートフォンで撮影した。付近のマンションに住む人々は、ベランダから余裕をもって眺めていた。大輪の花は美しかった。そして何より、ここでしか感じられないもの、会場に近づいたからこそ聞こえる、花火の打ち上げ音。ドンッ!!ではないことに注意されたい。筒から火薬玉が射出されたであろう、ドンッ!!とシュボッ!!が重なったようなシュドンッ!!!と形容したらよいであろうか、そのような音が炸裂していた。しかも、その音が連続的に響いたときの、シュドンッ!シュドンッ!シュドンッ!あるいは、シュボンッ!シュボンッ!シュボンッ!という振動も体感することができた。1つのハイライトであった。

19時40分、逆行する客がいたり、緊急車両(パトカー)が南下したりと遅々として流れは進まず。途中、おそらく台東リバーサイドスポーツセンターのあたりだろうか、救急隊の隊員が6名ほど待機していた。その後おそらく野球場から桜橋中学校へ向かうあたりのところに流れを堰き止めた原因があり、それを過ぎると徐々に流れはスムーズになった。同時に、隅田川沿いの東京都道314号言問大谷田線は地元の住人ふくめ、道の半分を座って観覧する客の流れが続いていた。途中、後ろを振り返り花火を見上げつつ白髭橋(しらひげばし)へ向かう。

20時00分、白髭橋へ着く。松屋付近にいたころ、警察官から「白髭橋まで一方通行で進み、ながれを止めないでください」とアナウンスされていたが、あまり効果はなかったようだ。さらに、第1会場から白髭橋までの距離がけっこうあったことは明記したい。約1キロメートルである。

20時05分、白髭橋を越える。橋は改修中のようであった。歩行者用通路は人がぎりぎり肩をぶつけずに行き来できるくらいの幅で、止まって写真撮影する人々がいると流れが堰き止められていた。

20時10分、首都高を南下。堤通(つつみどおり)公園に差し掛かったところで左折し、すぐに右折。150メートルほど進み、再び公園へ向かうが一方通行とのことで入れず引き返し、墨堤(ぼくてい)通りへ。

20時20分、墨堤通りを南下し、向島あたりから見番(けんばん)通りを南下する。隅田川の東側でも、道の半分は観覧客で満たされていた。建物の隙間から花火を見ながら歩き進む。

20時25分、いよいよクライマックスが近づき、観覧客の歓声も大きくなっていく。おそらく私が最後の花火を見たのは三囲(みめぐり)神社のあたりであったろうと思われる。

20時35分、言問橋東、水戸街道に出た。警察官から交通規制が解除される旨のアナウンスがあり、浅草方面へ向かう人は待機列に並べとのことであった。おそらくある程度の人数がはけたところで、橋の規制が解除されたと思われる。

21時00分、浅草寺に少し立ち寄り、仲見世通りのわき道を抜けた。セブンイレブンでいなり寿司と水を買い、一息ついた。激流に揉まれて疲弊していたがもう少し歩くことにした。上野へ行くことも考えたが、蔵前に向かうことにした。