夢の記録 10

2007年3月13日(火)

大きな工場に入るところだった。

そこは無菌室のようで、防菌の白いコートと頭から羽織るマスクを着込んだ。にもかかわらず、いざ入ろうとすると、アルミサッシみたいな引き戸を1枚隔てただけで、普通に中に入った。自分は数人と一緒に入室したが、中ではすでに何人かが作業を始めていた。その作業というのが、何かに傷が付いたところを、セロファンテープで貼り付けてふさぐというものだった気がする。室内は思ったよりも広く、サッシ側の壁、つまり入り口がある壁は、30メートルかそれ以上に続いていて、10メートルおきくらいに入り口が設けられていた。奥はどこまで広がっているのか確認できなかったが、壁から7メートルくらいまでの所には何もないスペースが広がっていて、そこから奥は、何に使うか分からないけれど、碁盤状にほぼ規則正しく並んだ機械があって、その色は白だった気がする。

入室した後、自分はまだ入り口付近にいて、少し歩きながら隣の入り口を見ると、外からアルミサッシを叩く人がいる。鍵がかかっているらしく、それを中から開けてやって、その人は入ることができたが、防菌コートはいったい何のために着るのか。もはや、室内外は全く同じ環境だ。むしろ無菌室ではなくて、工場の中のほうが危険だったのかもしれない。しばらくすると、自分はその時、少し奥のほうで作業していた気がするのだが、唐突に工場長らしい人物が入ってきて言った。その前にすでに、サイレンが鳴っていたかもしれないが、工場長は「外へ出ろ!逃げろ!」と叫ぶ。状況がよく分からないが、自分はサッシ戸に近かったので、そっちに向かった。ちょうど、外へ出て振り返ったところで、「水がなくなる!」という声が聞こえた気がしたのと同時に、外から見た工場の中は、なにやら渦を巻いて奥に吸い込まれていったように見えた。

そのあと、なぜか大通りに出ていたが、「水がなくなる!」は続いているらしく、足もとの地面は乾燥していて、その枯渇がどんどんと迫っており、それから逃れるようにして、今、走っているという気はした。大通りは、先が見えなくなるくらい一直線で、向かって右側には建物がいくつかあったが、左側は看板や空き地があるだけのような気がした。地面に倒れている人がいて、その人を担いで道路右側にある建物の影に憩いを得た。そこでの感覚的な印象が、たんに日差しが強いだけだったのか、夏のような気温だったのかは分からない。

その建物は、庇が大きくて、その下に十分な日陰を作ってくれていた。駅の待合室のようなものと、そのすぐ外に蛇口とベンチなどがあった気がした。人が集まり始め、5~6人くらいになったところで、何かを話したと思うが覚えていない。その後、ペットボトルに蛇口から水を補給するために、自分は2リットルのペットボトルを受け取って、それに水を注ぎ込んだ。蛇口は2つ並んでいて、その左側でも誰かが作業をしていたかもしれない。次々にペットボトルを持ってくるように頼み、最終的には10本前後の数になったと思う。

それからの夢の続きはよく覚えていないのだけれど、その土地、その旱魃から脱出するために、あるゲームをクリアしなければならないようだった。それは、ある画面上で、粒のように小さいアイテムが、ぐるぐると円を描いていて、同じように動く無数のアイテムの中から、目的のアイテムを選び出すというチームプレイだった。まるでスロットの回転を平面に寝かせて、高速化したようだった。最初は串団子のようなものを狙っていた気がした。2回戦はバナナだった。