朝、タイミングが重なる瞬間

朝、いつもの道を歩いて、ときどきウーロン茶を購入している自販機に向かっていた。ワンコインで買える500mlのドリンクなので、100円玉を手にして自販機の前に立ったらすぐに買えるようにしていた。そこまでは普段どおりだった。20メートルくらいまで近づいたとき、自販機の後ろの建物から男性が出てきた。すると、自販機の前に立ってどれにするか選びはじめたようだった。私は、歩みを進めながら、順番待ちをして買おうかそれとも買うのを止めてそのまま歩き続けようかを2秒ほど悩み、自販機の5メートルくらい手前まできたときに、まっすぐ歩き続けたのだった。ひさしぶりに、何かのタイミングが重なる瞬間に遭遇した。

そのさらに数秒後、いつもの横断歩道を渡ろうとした瞬間、右からそれなりの勢いで進入してきた自動車が停止せずに左折して行った。ひやりとまではしなかったけれど、ひさしぶりの近づきかただったので印象に残った。タイミングが重なるときは立て続けに起こるものかもしれないとふと頭にとめたのだった。